【技術レポート】C型肝炎最新治療に役立つ遺伝子検査

2014/07/01

当社は新たなC型肝炎治療薬に関わる遺伝子検査をいち早く開発し、C型肝炎の適切な治療に貢献しています。

C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで発症するウイルス性肝炎のひとつです。

C型肝炎は自覚症状が少ないことから、HCV感染に気づかない方や感染していることがわかっていても通院しない方も多く、自覚症状がないまま病気が進むことがあります。HCVに感染すると約70%の方が持続感染者となり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する場合があります。現在、日本には約150万〜200万人のHCV感染者がいると考えられており、年間約3万人が肝がんで亡くなっています。

これまでC型肝炎の治療法はインターフェロンが主体でしたが、さまざまな問題がありました。

HCVは、遺伝子の塩基配列の違いから、1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、5a、6aの9つの遺伝子型に分類され、日本人では感染者全体の約70%が1b型です。この1b型ウイルスは血液中のウイルス量が他の型に比べて多くなりやすく、インターフェロンの有効性も低いことがこれまでの治療戦略上の大きな問題でした。また、インターフェロン療法は、点滴が必要なことや、発熱、全身倦怠感といった副作用による患者さんへの負担も大きいことから、高齢者や体力がない方の中には、治療を受けられない、あるいは途中で治療を断念せざるを得ない場合もありました。

2014年7月に直接作用型抗ウイルス薬(アスナプレビルとダクラタスビル)が承認され、同年9月より市販され始めました。 

これらの治療薬は、日本人で最も多い1b型ウイルスだけを特異的に攻撃して、このウイルスの増殖を抑えます。ウイルス特異的な薬剤であるため、インターフェロンと比較して副作用が少ないことが特長です。また、飲み薬ですので、 患者さんは自宅で服用するだけで奏効が期待できる、恩恵の大きな治療法となります。これらの治療薬は、インターフェロン治療で効果が期待できない患者さんに対して行う2剤併用療法として、あらたに「C型肝炎の治療ガイドライ ン」に加わりました。

当社は、この新薬の効果を予測するのに有効な検査を国内で最初に開発しました。  2剤併用療法は、国内臨床治験で80%以上の著効率が認められています。しかしながら1b型ウイルスの中に、これらの新薬に対して耐性を示す遺伝子変異をもつウイルスが一部に存在します。そのウイルスに対する2剤併用療法の著効率は40%程度にまで低下します。したがって、薬の投与前にこの遺伝子変異の有無を検査しておくことが、治療方針の決定に際して極めて重要です。当社は、この遺伝子変異の有無を調べる「HCV薬剤耐性変異解析」を開発し、国内で最初に検査受託を開始しました。

当社は、「HCV薬剤耐性変異解析」以外にもさまざまなC型肝炎検査を提供し、C型肝炎の診断と治療に貢献しています。

HCVの感染既往を調べる「HCV抗体検査」、今現在HCVが体の中にいることを調べる「HCV-RNA定量検査」、HCVの遺伝子型を調べる「HCV-RNAゲノタイプ検査」、そしてインターフェロンの有効性を予測する「IL-28B遺伝子多型解析」・「HCVコア変異相対定量」があります。このように、当社はC型肝炎に関し、網羅的に検査を提供しています。

Copyright© BML,INC All Rights Reserved.

page top