設立10周年記念特集

代表理事挨拶 近藤 健介

10周年を迎え
 当財団が公益財団法人の認可を受けてから、昨年10月をもちまして10周年を迎えることができました。これもひとえに、ご支援を賜りました皆様方のおかげと、心より感謝申し上げます。
 当財団は、臨床検査技師を志す学生で、学業優秀でありながら経済的理由により就学困難な方々に対し、奨学金給付事業を行ってまいりました。この10年間で支援させていただいた学生の皆さんが、それぞれの現場で医療を支え、国民の健やかな生活に貢献されていることを、大変嬉しく思っております。
 医療の高度化が進む今日、正確な検査で診療を支援する臨床検査技師の役割は一層重要となっています。当財団は今後も、志ある者が経済的な不安なく学業に専念できる環境づくりに努め、我が国の医療の発展に微力ながら貢献してまいる所存です。
 引き続き、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

選考委員長挨拶 井上 栄(国立感染症研究所名誉所員)

選考委員会の10年間

 本奨学金の目的は、臨床検査技師になろうとする学生で、経済的困難な状態にあるが成績優秀の学生を援助することである。2016年度から昨年度までの10年間に奨学金を授与された者は158人で、うち女性127人(80%)、男性31人(20%)であった。応募者総数は611人で、合格率は26%であった。在学学校種別割合は、国公立大35%、私公立専門学校31%、私立大29%、私立短大4%の順であった。
 選考委員会は4名の構成で、3名が社外からである。選考にあたっては、まず事務方が成績(高校および検査技師学校1年生前期)と家庭の収入とから、応募者約60人中から20人程度を抽出し、選考委員会が最終的に15人程度に絞る。考慮する点は、家庭状況(母子家庭など)、他の奨学金の有無、通学時間、学級担任の推薦状、応募者レポートの内容などである。
 応募者は、1200字以内のレポート「臨床検査技師になりたい理由」を提出する。書くに当たって木下是雄著『レポートの組み立て方』(ちくま学芸文庫)を参照することを勧めている。
 数は少ないが、大卒後就職してから臨床検査技師になろうとして勉強している応募者もいた。近年、国立大学医学部の保健学科(または健康科学科など)で大学院が発足しており、大卒後は大学院へ進学して基礎研究したい、あるいは臨床検査結果を公衆衛生へ応用したい、とする応募者も出てきている。
 10年前に奨学金を授与された検査学校1年生は、現在年齢が20代後半になっている。あと10年もすれば、彼らは地域の病院で中堅の技師として活躍し、あるいは、大学院へ進んだ人からは検査技術の改良・開発などがなされる可能性もあろう。

グラフで見る10年間

<10年間の採用数累計と支援総額の累計>

10周年に寄せて
奨学生と学校関係者からのメッセージ

奨学生からのお礼のお言葉

N.U.さん(大学卒業) 2019年3月卒業

 貴財団の奨学金の支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
 私は社会に貢献できる医療従事者となるべく、確固たる思いを持って大学へ進学したものの、親からの支援もなく、厳しい経済状況に耐えながら学生生活を送っておりました。在学中、自分自身で行える努力は全て行ってまいりました。寝る間も惜しんで勉学やアルバイトに励むことで、体を壊したことも度々ありました。そのような中で温かいご支援をいただけたことは、大変恵まれており、より一層これらの支援に対して恥じぬ人間となれるよう、また同様の境遇にある後進の希望となれるよう、努力していきたいと考えております。現在勤務している医療機関でも医療貢献に力を注ぎたいと思っています。
 最後になりますが、貴財団の奨学金のご支援を賜りましたことを重ねて感謝申し上げます。

M.Y.さん(専門学校卒業) 2019年3月卒業

この度、私は学校を卒業し、無事に臨床検査技師の国家試験に合格し、病院で働いております。貴教育基金より三年間の長きにわたり、ご支援を頂き、本当にありがとうございました。専門学生として、勉強に励むことができ、精神的にも安定した生活を送ることができました。また、三年間成績が最も良い生徒に贈られる優等賞も頂くことができました。これから臨床検査技師として、より研鑽に務め、社会に役立てるよう努力して参りたいと考えております。貴財団のご発展とますますのご活躍をお祈り申し上げます。

A.T.さん(大学卒業) 2025年3月卒業

 この度は奨学金のご支援をいただきまして、誠にありがとうございました。
 奨学金のご支援のおかげで何不自由なく日常生活を送ることができ、学業にも専念することができました。家庭の経済的な事情もある中で、日々の勉強や実習、そして就職活動や国家試験等を乗り越えたことも、奨学金のご支援があったからこそできたことだと感じています。現在は病院の検査部で臨床検査技師として検体検査業務に携わっています。今後、立派な臨床検査技師として自立し、一人でも多くの患者の健康に貢献できるよう、尽力して参ります。
 最後になりましたが、ご支援をくださった全ての方々に心よりお礼申し上げます。この度は、貴財団におかれまして、公益財団法人として設立10周年という記念すべき節目を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。これまでのご活動に深く敬意を表するとともに、今後のさらなるご発展をお祈り申し上げます。

学校関係者からのお礼のお言葉

熊本大学  熊本大学医学部保健学科長、熊本大学医学部保健学科検査技術科学専攻 教授  大林 光念 様

<ビー・エム・エル奨学事業への感謝と期待>
 本学においても、これまでビー・エム・エル奨学事業に支えられ、臨床検査技師、研究者、教育者として活躍するに至った人材が多数存在します。これまでのご支援に、心より感謝申し上げます。
 臨床検査技師を志す学生にとって、ビー・エム・エル奨学事業は大きな支えです。学業と実習に全力で取り組むためには、経済的な不安を軽減し、専門性を深める環境が欠かせません。この制度により、多くの学生が安心して学びに集中できる機会を得られることは、本当に素晴らしいことです。また、ビー・エム・エル社が掲げる「高度で信頼性の高い医療への貢献」という理念は、未来の臨床検査技師を目指す学生たちにとっても大きな目標です。
 今後も、貴財団の支援に応えるべく、確かな技術と倫理観を備え、医療現場に貢献できる専門職を育成していく所存です。今後もこの制度が多くの学生の夢を後押しし、医療の質向上に寄与することを、心より期待いたしております。

大阪大学 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻医療検査技術科学分野長  岡本 成史 様

<臨床検査人材育成への多大なるご貢献に感謝して>
 貴財団の公益財団としての設立10周年を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。
 臨床検査は、疾病の診断や治療方針の決定、予後評価に至るまで医療の根幹を支える重要な分野であり、その高度化・多様化、さらには医療DXの進展に対応できる専門人材の育成が強く求められています。本学でも、臨床検査や医療の発展に貢献できる高度専門職人材の育成に取り組み、学生たちは志を高く学業に励んでいます。貴財団の奨学金が、経済的理由により修学が困難な優秀な学生に大きな支えを与え、学部卒業・大学院修了後に臨床検査・医療分野で活躍する原動力となり続けることを願っております。
 貴財団の奨学事業が今後も発展し、臨床検査の未来を担う人材育成に一層寄与されることを祈念いたします。

新渡戸文化短期大学 臨床検査学科 学科長 教授  中村 健司 様

<ビー・エム・エル医療教育基金の設立10周年に向けて>
 ビー・エム・エル医療教育基金の奨学援助事業の設立10周年を、心よりお祝い申し上げます。
 本奨学制度は、学業優秀でありながら経済的困窮により就学困難な学生に対して、長年にわたり大きな支えとなってきました。経済的な支援にとどまらず、学生が安心して専門教育に専念し、医療人としての志を育む力強いご支援を深く感謝申し上げます。
 新渡戸文化短期大学は、1952年に設立された臨床検査技師の養成校であり、これまでに数多くの卒業生を輩出しています。日本初の学校として、医療の現場を支える高度な専門性と教養、倫理的な誠実さを備えた人材の育成に取り組んでまいりました。在学中の学びは決して容易なものではなく、学生は長時間の講義や実習、臨地実習など直向きに努力を重ねて、誰からも信頼される臨床検査技師を目指しています。
 奨学支援を受けた卒業生は、臨床検査技師として医療現場に立ち、正確な検査と科学的根拠に基づく検査結果を通じて、患者様の診断、治療に貢献しています。その姿は、本奨学制度が人の生命と健康を支える確かな奨学事業であることを示しています。今後も、奨学援助事業が志ある学生を支え、医療への貢献と社会に希望の連鎖を生み出し続けることを心より祈念申し上げます。

京都保健衛生専門学校 学校長  河田 了 様

<若き臨床検査技師に対する役割と期待>
 本校は臨床検査学科を有する医療系専門学校であり、これまで臨床検査学科の学生に対して、貴財団から奨学金給付を通じて援助いただいていることに深謝いたします。
 さて、臨床検査技師に対する業務内容は、医療の進歩とともに多岐にわたっています。また、医療における多職種連携は必須課題であり、臨床検査技師も重要な役割を担っています。本校では、より実践力があり、また多職種の人たちとより良い連携のできる人材を輩出したいと考えています。今後AIがさらに発達しても、臨床検査技師をはじめとした医療職は、対人間という観点からも決して消滅しない職と考えられます。
 今後も若き医療職を目指す学生に対して、経済的支援を継続して頂くことを切にお願い申し上げます。

これからの10年へ向けて

ビー・エム・エル医療教育基金は、臨床検査技師を志す学生の皆さんを支え続けます。

医療教育基金に関するお問い合わせ

公益財団法人ビー・エム・エル医療教育基金 事務局

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