国内治験 6 Angles
1. Analysis(測定能力)
分析技術
長年の受託検査で培ったクロマトや質量分析では血中薬物濃度測定を中心に、お客様からの様々な分析のご相談に個別でお応えします。
特に、質量分析ではQTRAP6500+を用いたMRM測定や、TripleTOF6600を用いたSWATH-MS解析が可能です。



ゲノム解析の分野では、近年、次世代シークエンス(NGS)が多用され、遺伝子検査の常用技術として定着しています。治験でも薬物応答性のSNPや、ウイルス・細菌ゲノムの薬剤耐性変異などを幅広く網羅的に解析する手段として活用でき、アッセイ系の構築に際してカスタム対応が可能です。
その他、フローサイトメトリーやサイトカイン類のマルチプレックスELISA測定、および免疫組織化学染色(IHC)なども治験検査で広く用いられています。



中和抗体検査
クラシカルなバイオアッセイであるウイルスの中和抗体検査は、BMLが長年実施してきた得意な手法ですが、近年、新型コロナウイルスに対するワクチン開発において、そのウイルス感染の抑制効果を測る確かな検査として注目されています。
今後、mRNAワクチン開発が他のウイルスにも拡大されれば、中和検査のニーズと重要性は一層高まるものと考えられます。

臨床検査センターとして国内初の実施
国立感染症研究所より株の分与を受け、感染研法をトレースし測定系を確立。BSL-3施設で中和抗体を測定できる国内唯一の臨床検査センターです。
測定可能株(2023年7月現在)
- A(起源株:武漢)(JPN/TY/WK-521)
- BA1.18(TY38-873)
- BA2.75(TY41-716)
- BE.1(BA.5)(TY41-702)
- XBB.1.5(23-018)
新規株
国立感染症研究所から分与可能な株であれば、新規株の測定系を立上げることにより測定可能です。
2. Report(報告)
治験専用検査室による夜間測定と翌朝報告

基本的な安全性検査項目(血液学的検査・血液生化学検査・尿検査)は治験専用検査室で全国に点在する実施医療機関から回収された検体を深夜測定を実施し、検査結果を迅速にご報告します。
治験情報提供システム「オムネス」をご使用いただくことにより、回収日の翌朝9:00には「オムネス」で安全性検査結果を確認できます。基本的な安全性検査項目のみであれば、検査結果報告書を回収日の翌日に投函します。
- ※ただし、翌日が日曜日、祝日の場合は翌営業日となります。
治験情報提供システム「オムネス」
- 基準値逸脱,グレード,変動率等が一目で確認できます。

- グレードなど特に注意が必要な検査結果が一目で確認できます。アラートメールの送信も可能です。

3. Logistics(検体回収)
広範囲な検体回収網と検体管理体制

全国116ヶ所の拠点による回収網
全国の回収拠点から、約2,500名の回収専属スタッフによる約1,800コースによって、全国47都道府県を網羅しています。
回収した検体は営業所に搬入後、当日中に川越の総合研究所に搬送し、データの経時変化を防止するために、温度管理を徹底しています。
長年にわたる病院、クリニックからの検体回収実績により、効率的かつ確実な検体回収体制を構築し、指定時間外の回収にも柔軟に対応します。
全国81ヶ所におよぶラボネットワーク
総合研究所へ当日搬送ができない場合に、検体の保存安定性を考慮し、血液学的検査の測定を最寄りの地域ラボで行い、ラボで確実に一時保管します。
検査品質を担保する検体管理体制
通常検体については3温度帯(室温・冷蔵・凍結)で厳正に管理しています。海外発送用検体の回収実績も豊富です。
全国を網羅する回収ネットワークは国内No.1
- 回収拠点数
- 116ヶ所
- 回収担当者数
- 約2,500名
- 回収コース数
- 約1,800コース
- 取扱検体数
- 37万ID/日
治験回収システムによる一元管理
医療機関様からの治験検体回収依頼を、治験回収システムを使用して、登録・手配・回収完了までモニタリングしています。
また、回収した治験検体が、BML総合研究所に漏れなく搬入されていることを、治験回収システムを使用してチェックしています。
- 回収依頼情報を詳細に登録・表示し、施設担当者様からのお問合せにもスムーズに対応しています。

- 回収依頼情報をステータス毎に一覧表示し、回収状況をモニタリングしています。

4. Sample kit(検査資材キット)
分かりやすい検査資材キット
プロトコルごとのルールに従ってセットした検査依頼書・採取容器などの検査資材を医療機関にお届けすることで、検体採取を実施しやすくなり、大変好評を頂いています。
- 検査依頼書は分かりやすいように採血管の画像や採取手順を記載

- 採取手順書は容易に手順を把握することが可能

検査資材キット作製能力・厳正管理
プロトコルに従い作製する専用資材(採取容器・依頼書等)は、厳密な管理のもと専門スタッフが作製しており、医療機関ご指定の日時までにお届けしております。
検査資材キット作製能力 33,000キット/月



5. Development support(研究開発支援)
DNAバンキングサービス
全自動システム装置によるDNA抽出

作業者の手技に影響されず、高品質なDNAを再現性よく回収します。
大規模な公的研究プロジェクトからの受託事業を始め、治験におけるPGx探索で多くの抽出実績があります。
トレーサビリティの確保

受付検体から保管チューブまで専用分注システムを含む全工程をバーコードと2次元コードによる認証システムで管理し、 ヒューマンエラーによる取り違いエラーを未然に防止し、トレーサビリティを担保しています。
遺失しない保管チューブ情報

レーザーマーカーにより、匿名化IDやご希望のユーザーIDを保管チューブに直接刻印します。
凍結保存下でラベルのように剥がれ落ちるリスクがありません。
万全な検体保管体制

冷凍庫は自動温度記録と異常時アラーム装備による24時間温度監視システムと多重化された電源喪失対策、バックアップ対策、専用データベースによる検体管理システムで厳重に品質を管理しています。
温度監視システム
- バックアップ機を常時待機
- 既設メールシステムを活用してのEメール送信

電源喪失対策

厳重なセキュリティ管理
検体の二重匿名化や認証システムで入退出管理された専用エリアで保管検体のセキュリティを管理しています。
海外検体の受入、検体発送、遺伝子解析
海外からの検体受入れやDNA保管検体の遺伝子解析、指定施設への検体発送にも柔軟に対応しています。
PBMC分離技術

CPT専用採血管を使用しないため、採血管はローコストかつ安定的に入手でき、採血後翌日の分離が可能です。
- 専用の液体窒素保管庫での気相保存が可能
- アドレス管理も実施



PBMC輸送

- 分析機関への送付はドライシッパーを用いて液体窒素下で輸送いたします。

- ドライアイスでの輸送も可能

PBMC分離受託サービス
PBMCに関するご要望につきましてお気軽にご相談下さい。
提出可能日 | 月~金曜日(土曜日・祝前日はご相談下さい) |
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サービス内容 | PBMCの分離、保管、発送 |
検体必要量 | 全血10mL |
容器 | B-18(ヘパリンNa)※専用採血管でも可 |
検体の保管温度 | 室温(15~30℃) |
分離方法 | 比重遠心法(Leucosep tube) |
保存容器 | Cryotube(1.5mL) |
PBMC保存液 | CELLBANKER® |
凍結方法 | CoolCell®を使用し-80℃までゆっくり凍結 |
凍結保管方法 | 液体窒素タンク(気相)で-150℃以下で保管 |
その他のサービス内容 | PBMC分離処理は回収の翌日に実施 PBMCの細胞数を報告 凍結検体はdryshipperにて輸送 |

探索研究用検体分注・一時保管・発送対応
治験・臨床研究における各種探索研究用に使用する検体分注や検体の一時保管、国内外の他の分析機関への発送ニーズに柔軟に対応します。




6. Quality assurance(品質保証)
GCP及び適用される規制要件を遵守
- QAUによる検体回収、検査キット作製から検査、報告業務までGCP内部監査を実施
- 治験教育研修を実施
- 治験資料の保存・管理を実施
品質マネジメントシステム
- 臨床検査と同様の品質管理体制を履行
- マネジメントシステム文書管理規定に則りSOP作成・手順の遵守
- QMSに則り教育訓練・CAPA管理・内部監査の実施